女性学

 WAN総会レポ感想

6月20日の日曜日の女性学会の後に開かれた、NPO法人WANの総会(理事会、と間違えて記載していたのを訂正しました 6/23 6:40AM)。会員の遠山日出也さんが「WAN総会に出席して」というエントリをアップされた。遠山さんのレポートを読む限り、ユニオンとの…

社会に翻弄される女性学?日本女性学会2010年度大会シンポの感想

週末、大阪ドーンセンターで開かれた、日本女性学会に出席してきた。なんとこれで、3年連続で女性学会大会に出てしまっている。年々、学会会場で会う人にそっぽむかれる状態になることが増えている気がしないでもないのがアレだが。まあ仕方ないか、あれだ…

WANの労働争議と、非営利団体内での労働の搾取問題

昨年発足した、ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)。そこで労働争議が発生した。 ウェブマスターの仕事をされていた遠藤礼子さんが、一方的に契約内容の変更をされ、それにともない賃金も五分の一に減額といわれたということだ。 遠藤さんの抗議の…

WANの「質問の意図と背景」文書について

なんだか、WANってカテゴリーをつくったほうがいいのではないかという最近の当ブログの状態だが、新たに「質問の意図と背景」という文書がアップされていたので、当ブログで注目(?)してきた、最後の性的少数派に関する質問と、「ジェンダー」に関する質問…

WAN政党アンケート「ジェンダー」項目の問題と政党からの回答

前回エントリで指摘した、WANによる政党アンケートの「ジェンダー」に関する質問の問題。設問はこうなっている。 (3.2)「ジェンダー」という言葉や概念の使用についてお尋ねします。行政文書や学校教科書などでの「ジェンダー」という用語の使用禁止、「ジェ…

WANの政党アンケート本文についてコメント

当ブログ8月6日付の「WANの緊急政党アンケートにみる、フェミニズム「理論」と「実践」の乖離」エントリで言及したWAN(ウィメンズ・アクション・ネットワーク)の政党アンケートだが、その全文がWANのサイトに掲載された。(斉藤正美さん (id:discour)…

WANの緊急政党アンケートにみる、フェミニズム「理論」と「実践」の乖離

ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)のサイトに【特設:衆院選】衆院選は「女性」が争点!――緊急政党アンケートという記事が掲載された。記事には以下のように書かれている。(8月9日付 付記:当初リンクした「【特設:衆院選】衆院選は「女性」が…

「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」をめぐるこれまでの女性学での経緯

女性学会ワークショップで配布した資料の内容です。経緯を年表風に簡単にまとめたもの。2002 · 山口、斉藤ら fem-netに「ジェンダーフリー」概念に対して疑問を提示する内容の投稿 · 斉藤『ふぇみん』投稿記事で「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」…

女性学会ワークショップ発表要旨

コーディネーターだった荻上チキさん(id:seijotcp)、斉藤正美さん(id:discour)が、それぞれの発表要旨をまとめておられるので、私もまとめてみます。ただ、きちんとしたエントリを書く時間がちょっと今ないので、チキさんを見習って、簡単に箇条書きにして…

バックラッシャーと「日本刀」の「ストーリー」構築

女性学会レポの一部だが、これだけファイトバックネタが絡んでいるので別項目にしておく。 会からお二人会場にいらしていた。お一人(代表の方)は、イダさんが話すと「そうだ!」とか「イダさん頑張って!」とかかけ声かけており、なんかすごい勢い。でもい…

日本女性学会ワークショップ『「ジェンダーフリー」と「バックラッシュ」を再考する』をふりかえって

昨日の日曜日、お茶の水女子大学で開かれた日本女性学会大会にて、ワークショップ『「ジェンダーフリー」と「バックラッシュ」を再考する』を開催した。コーディネーターは荻上チキさん(id:seijotcp)、斉藤正美さん(id:discour)と私、発言者は、伊田広行さん…

女性学会「ジェンダーフリー」ワークショップ、今週末(28日(日))開催

先日のプレ研究会をへて、今度の日曜日にお茶の水女子大学で開催される日本女性学会において、「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」を再考するというテーマのワークショップをひらきます。今まで、直接面とむかって議論をしたことがなかった人たちで、し…

6月14日(日)開催のプレ研究会にご参加希望の方々へ、事前申し込みのお願い

当ブログでもご案内させていただいている、6月14日開催予定の、女性学会「ジェンダーフリー」ワークショップに向けたプレ研究会に関する件ですが、お願いがあります。会場のスペースが限られていますので、参加ご希望の方は、ぜひ参加申し込みをお願いい…

WANオープニングイベントに出て

5月31日、京都で行われたウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)のオープニングイベントに行ってきた。サイト自体は今日オープンしており、サイトオープンとNPO法人化の2つを記念したイベントだった。上野千鶴子さんの基調講演と、プロジェクトの中心…

女性学会の学会ニュースが間違いだらけだぞ

6月に東京で開催される、日本女性学会のワークショップ『「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」を再考する』と、そのプレ研究会に関して、なぜか日本女性学会の学会ニュースでのお知らせにミスだらけ。企画者が提出した段階ではこんな間違いなかったのに…

女性学会にてジェンフリ論争を再考するワークショップ開催

6月27−28日の日程で、東京・お茶の水女子大学にて開催される、日本女性学会の年次大会での、ワークショップの企画が受理されました。また、ワークショップにむけて、事前に参加者が集まり、公開でプレ研究会を6月14日に、東京ウィメンズプラザで開くことに…

岩波『新編 日本のフェミニズム』アンソロジーの自画自賛っぷりのすごさ

岩波書店の『日本のフェミニズム』シリーズが増補新版として出版された。編集委員の数がそれまでの4人(井上輝子、上野千鶴子、江原由美子、天野正子)から、8人(天野正子、伊藤公雄、伊藤るり、井上輝子、上野千鶴子、江原由美子、大沢真理、加納実紀代…

年間予算36万円の日本女性学会HPなのだが

日本女性学会のHP。リニューアルにともない、年間予算を今年は多めにとったという説明が、昨年の年次大会の総会の場でなされたことは、このブログでも以前報告した。久々にチェックしたい情報があったので、見に行ってみたところ、、 What's New!の項目の中…

女性学会レポートその2−学会シンポとワークショップ

レポート第二弾は、学会シンポ「男女共同参画と格差社会」と、それについての翌日のワークショップについてである。両方とも司会は船橋邦子さんと伊田広行さん。報告者は、海妻径子さん、皆川満寿美さん、小山内世喜子さんの3人だった。トップバッターの海…

青森での日本女性学会レポートその1

6月14−15の日程で、青森市で開かれた日本女性学会の年次大会に出席してきた。そのレポートをぼちぼち書いていく。 まずは全体的な印象から。いつも女性学会というところは、私と同じフェミニストたちが集う場のはずなのに、そこはかとない違和感を感じる場…

井上輝子氏脚注についてのmacska氏エントリーに関連しての考察

macskaさんが「『ジェンダー『『ジェンダーフリー』のつかわれ方」脚注に見る山口智美さんへの怨念」というエントリーを書かれている。これについて若干思うところを書いてみたい。 私も先日日本で、この論文が所載されている『「ジェンダー」の危機を超える…

女性運動史をめぐる「江原史観」の問題点とその影響

1996年、「行動する女たちの会」(1985年までは「国際婦人年をきっかけとして行動を起こす女たちの会」)が解散した。その後、一部の元会員たちによって、会の記録集作成プロジェクトが始まり、1999年、『行動する女たちが拓いた道』(未来社)という…