WANオープニングイベントに出て

5月31日、京都で行われたウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)のオープニングイベントに行ってきた。サイト自体は今日オープンしており、サイトオープンとNPO法人化の2つを記念したイベントだった。上野千鶴子さんの基調講演と、プロジェクトの中心になった人たちのお話と、会場発言があり、集会の内容は主に、いかにWANが歴史的に重要なことかという説明と、サイト自体の内容説明だった。

WANサイトを作った理由として、フェミニズムに関する情報がウェブに少ない状況があり、ウェブ上にはいわゆるフェミニズムへのバックラッシュ派が発信する情報のほうが多く、フェミニズムのプレゼンスが弱いという背景があるという。基調講演者の上野千鶴子さん曰く、「バックラッシュに対抗するため、守勢から攻勢へ、情報発信へ」ということだった。

たしかにフェミニズムのウェブ上でのプレゼンスは弱い。フェミニズム情報が増えるのは歓迎である。細々とフェミニズム系ブログを書いてきた者のひとりとしても、フェミニズム系サイトが増えること自体はうれしい。だが、そのやり方には、試行錯誤も当然あるとはいえ、ある程度の今までの歴史(失敗の歴史も含め)もあることだし、ウェブ界の状況も刻々と変化しているのだから、かなりしっかりしたストラテジーの検討が必要だと思う。その点で、かなり不安を感じた今回の集会およびサイトオープニングでもあった。集会にでて思ったことを数点、書き留めておきたい。

続きを読む