fem-netの豊中すてっぷ関連投稿の背景

きろろさんのブログに、「Fem-net、女性ニューズに固執し失ったもの」というエントリがアップされた。「桂さんはMさん更迭に関するFem-net投稿や女性ニューズ記事を読んでいたに違いない」という証拠もない、単なる思い込みがいかに集団で共有され、桂さんに対する誹謗中傷に発展していったか、という内容である。
ここで言及されている、fem-netの投稿というのは、4投稿ほどあったようなのだが、そのうちの2投稿が私によるものだった。
今はもうなくなってしまっているようだが、緊急行動要請用のfem-alertsというMLに投稿したものである。

以下に、私が投稿した2つのメールを引用する。(いちおう個人名はイニシャルとしておく)

From: Tomomi Yamaguchi
Date: February 4, 2004 9:52:57 PM MST
Subject: [fem-alerts 209] Mさんの「すてっぷ」館長続投への要請行動のお願い

山口智美です。
大阪府豊中市男女共同参画センター「すてっぷ」館長Mさんが、バックラッシュにより、館長職の続投を危ぶまれる展開になっています。Mさんが「すてっぷ」館長として男女平等社会を作るための仕事を続けられるように、豊中市長への要請行動をお願いします。

要請先:豊中市 市長宛
ファックス:(番号削除)
メール:(番号削除)


以下、現在の状況をお知らせします。

豊中「すてっぷ」館長のMさんがバックラッシュにあい、館長職を続けられないのではないかと危惧される展開になっていることについては、以前の[fem-general 4068][fem-general 4073]メールで流れていた通りです。

その後、2月1日の臨時「すてっぷ財団理事会」において、議案「財団法人とよなか男女共同参画推進財団事務局職員体制の変更について」が可決されたそうです。館長は常勤化となり、事務局長を兼務することになりました。その次期館長の決め方は、次のようになりました。公募ではなく選定にすること。選定委員会を設けること。その選定委員は4人か5人とし、理事長が決定すること。

そして、Mさんは次の点を発言しました。

(1)事務局職員体制変更案が出るまで、不確かな情報しか与えられず、この議案はきわめて唐突であること
(2) しかし、体制強化は望むところなので賛成せざるをえないこと
(3)非常勤館長から常勤館長への変更にともない、その職に応募したいこと
(4) 22.5時間の短時間労働者ゆえ他との契約があり、もし常勤館長となるとすべて断らなくてはならないので2月8日までに返事をいただきたいこと


Mさんの発言は議案ではないとされ、可決したわけではなく、理事長からいつどういう返事が来るか今はわからない状況です。このままでは、後任人事も進められているということで、おそらく2月8日は無視される可能性が高いでしょう。

理事長が決定するわけですから、市長宛に要望書をどんどん送ることが必要です。
まだまだ時間はあります。どんどん要望を送ってください。

職員配置の強化というなら、3年経験し、十分評価されて来たMさんを引き続き採用すのが当然だと思います。
この3年間の豊中「すてっぷ」の企画、活動は、ユニークで画期的なもの、地道なものなど様々で、高く評価できるものだと思います。今こそ、このような素晴らしい活動を続けるべく、豊中市民だけでなく、全国から、どんどん要望を出しましょう!宜しくお願いします。

要請先:豊中市 市長宛
ファックス:
   メール:

From: Tomomi Yamaguchi
Date: February 6, 2004 3:19:46 PM MST
Subject: [fem-alerts 210] 緊急:Mさんの続投要望書への賛同者募集!

山口智美です。
豊中すてっぷ問題に関して、緊急のお願いです。

4日、豊中でMさんの問題についての報告会があり、その場で、集まった人たちが、あらためてMさんの館長選出を要望しよう、ということになったそうです。

 今回の要望書には「すてっぷ」を利用している市外の女たちにも広く呼びかけ、賛同者として名前を連ねてもらおうということで、賛同者を募集することになり
 ました。
 「すてっぷ」の図書、貸し会場、講座、イベント、講師など、さまざまな形で「すてっぷ」を利用しているみなさん、これまでの趣旨に賛同される方は「賛同者になります」と書いて、お名前(肩書きは不要です)を下記までお送りください。締め切りは2月8日。

 (メルアド削除。現在のファイトバックの会世話人のメルアドがここに記載されていた。)

 以上、至急、よろしくお願いします。


以上の2つの投稿をfem-netに出した訳だが、そもそもアメリカ在住(当時はミシガン州に住んでいた)の私が、豊中市の内情をこんなに知っているわけもない。
これら投稿は、地元で活動していた、現在のファイトバックの会世話人から頼まれてしたものだった。こういう文章を投稿してくれ、といわれ、原文を渡され、それにほんの少しだけ私自身がつけたした程度のものだった。
ずいぶん前のことなので記憶が曖昧ではあるが、ちょっとした表現をのぞいては、私が付け足したのはfem-alerts 209の

この3年間の豊中「すてっぷ」の企画、活動は、ユニークで画期的なもの、地道なものなど様々で、高く評価できるものだと思います。今こそ、このような素晴らしい活動を続けるべく、豊中市民だけでなく、全国から、どんどん要望を出しましょう!宜しくお願いします。

の部分くらいだったように思う。

なぜアメリカにいた私がこれを送ってくれと頼まれたのか。「豊中市と全然関係ない人だから送ってくれ」といわれた記憶がある。豊中市がすてっぷベースに活動し、Mさんを支持している市民を分断しようとしているので、豊中市と極力何の関係もない人に送ってほしい、、というようなことを言われたのだった。
内情をほとんど知らない私が、知り合いに「送ってくれ」と言われたから送ってしまったというのは、今から考えれば真摯に反省すべき事項である。(よくわかってもいないのに、適当な文章をつけたしたのも反省すべき点だ。)きろろさんがエントリに書かれているケースと同じく、「頼まれて何かを投稿する」というパターンは、会が発足する前からすでにあったのだった。

fem-alertsに送った投稿というのは、自動的にweb掲載された。(fem-alertsはそういうシステムだったのだが、今はそのサイトもなくなっているようだ。)だが、その数日後、今度はメールを投稿することを依頼してきた人たちから「あれは今出すのはまずかったので、削除申請してくれ」という依頼があったのをおぼえている。そして、ウェブからの削除依頼を私はfem-netの管理人さんに出した。その結果、「これからはよく気をつけて投稿してください」と注意を受けた (当たり前だな。。)注意されたため、かえって削除申請したことの記憶が残っている。

この投稿を送ったことで、豊中市関係者の間で私が「有名」になったと、このメールを出すことを依頼してきた人たちに後からいわれた。

よくよく見てみれば、fem-alerts 210のほうは、要望書に賛同してください、と言っているのに、要望書の本文がない、という変な投稿である。これでは、この投稿を読んだ人たちも、何がなんだかわからず、賛同なんてできないだろう。しかも、投稿している私は、どうみても豊中とは何の関係もない人だし、たとえ私に質問したところで状況がさっぱりわからないのだから。

また、私の投稿以外のこの件に関する投稿も、私自身の投稿も、題名の中に「豊中市」の文字がない。これでは、見逃しても当たり前だろう。「すてっぷ」といわれても、多くの人は何のことだかわからないだろうし、、

そして、fem-alerts投稿に対して議論や質問があれば、自動的にfem-generalに返信されるシステムだったが、何らこの件に関する議論も質問もfem-generalではなかったと記憶している。(レスしたおぼえがない。)[fem-general 4068][fem-general 4073]の別の人による投稿に関しても、とくに議論もあったことはないと思う。当時のfem-netは今とくらべてかなり投稿数も多く、とくに議論の対象になるなどして注目を集めたような事柄でない限り、ML会員が投稿を読まず流したり、削除したりすることも多々あったろう。(私自身もそうだったから、、)

この投稿をする前だったか後だったか忘れたが、同じ頃に、豊中市にむけて、Mさんの雇い止めの動きに反対する趣旨の匿名ファックスを複数枚送るように、と、同じ人たちから指示をうけ、わざわざアメリカから何枚か匿名ファックスを送ったおぼえがある。これも、依頼されて、匿名ファックスってなんか変だなあ、、とは思ったけれど、深く考えずに送ってしまった。今になって反省している。(遅すぎるよな。。)考えてみれば、アメリカからの匿名ファックスなんて送ったって、具体的に何ら運動的効果があるとも思えないし、怪しいだけだ。単にMさんファンが海外からへんなファックスを送ってきた、と思われるだけだろう。そんなことをしている時間があったら、連絡をとれる立場にあった今のファイトバックの会の世話人たちが、直接桂さんに連絡をとるなり何なりしたらよかったのではないか、、と今になって思う。