ML管理人「雇い止め」事件と「女性の連帯」の落とし穴

私が会をやめたとき、同じタイミングで当時のML管理人だったお二人もやめたため、その後を引き継いで、ファイトバックの会ML管理人を引き受けてくださったeniさん。しかし、「MLからメルマガへの移行」に際して、メルマガへの移行にともないeniさんには管理人をやめていただくことになったという世話人会の決定だと、ご本人も知らないうちに一方的に決まったといわれ、そして新しいメルマガには登録を申請しても拒否されたという。これは「管理人雇い止め」とどこが違うのか、とご本人がブログエントリで書いている。

これは本当にひどい扱いだ。一方的な除名扱いに等しいといってもよい。とはいえ、eniさんはまだ会を辞めているわけでもないし、世話人を辞めたわけでもないというのに、、

背景には、eniさんが桂さんへの謝罪をすすめる動きをとったこと、そして、謝罪をめぐる会の方向性に疑問を呈示してきたことなどがあるのだと思う。しかし、意見の違いがあるからといって、コミュニケーションもとらず一方的に「雇い止め」とは、、裁判の主張と完全に矛盾した運動のやり方だと思う。

eniさんがブログで以下のように書いている。

「女性の連帯」という言葉は、力のある女性が、その他大勢の女性に時間とエネルギーを提供させるために都合の良い様に利用されていると思う。

そう、「女性の連帯」という美名のもとに、女性間の権力差や、運動方向性のおかしさが問われることなく隠蔽され、議論がなりたたなくなってしまったのだと思う。
ファイトバックの会の場合、「女性の連帯」とか、「真の敵はバックラッシュ」(だから連帯せよ)なる言葉で、どれだけの異論が見えなくされ、コミュニケーションが成り立たなくされ、どんなに多くの人が利用され、傷ついたか、、

「時間とエネルギー」をたくさん提供した人たちは、それほど今回の件で傷ついた、という状況がある。私は地元在住ではなく、遠方在住で世話人会出席などしてこなかったし、この2年ほどはこの会からできるだけ距離を置こうとしてきていたので、まだ傷は浅いほうだと思う。でも、もっと深くかかわり、時間、エネルギーともに費やしてきた人たちは、本当に、痛いほどに傷ついているようだ。

ここまで多くのフェミニストたちを傷つけ、怒らせた裁判。たとえ勝ったところで(その可能性は低いとは思うが)、何が残るというのだろう。