「フェミニズムとインターネット問題を考える」サイト開設

当サイトでもファイトバックの会のネット発信に関する問題や、運動自体の問題をずいぶん扱ってきました。裁判のほうは、2011年1月に最高裁にて高裁判決が確定し、終了したし、ファイトバックの会も7月末で解散となるのだそうです。裁判が終わり、そして解散直前である今の時期に、元会員や現会員の有志が共同で、ファイトバックの会のネット発信を検証することからフェミニズム運動や裁判支援運動のネットやメディア発信について考えるサイトを開設したので、まずはそのお知らせまで。
「フェミニズムとインターネット問題を考える」

サイト中にも記載されていますが、このサイトは、2008年から9年にかけて、大阪で3度にわたって開催した、「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会の成果をまとめたものです。とくに非公開で開催した最初の2度の研究会においては、会のML、ブログ、HPなどのログをすべて詳細にメンバーで検証するとともに、会の運動の流れを見直し、運動論的なことについても議論を行いました。当サイトの執筆者たちをはじめ、研究会参加者は会の活動に何らかの関わりをもった人が多かったため、自己反省の視点とともに、何とか今後の運動では同じ失敗を繰り替えさないように、という強い思いを共有していました。そのためかどうかはわからないけれども、これだけ集中して、詳細に一つの事柄を検討できた研究会というのは、私にとっても初めてで、とても意義深い機会でした。研究会から2年がたち、今の視点から再度当時の発表内容を振り返り、若干の加筆などもしてまとめたのが、今回公開されたサイトということになります。

公開研究会およびサイトづくりで難しかったのは、実際の誹謗中傷の文言や、被害にあわれた方の告発をそのまま引用してしまうと二次被害を拡大することになってしまうので、それができないことでした。そういった限界もある中、ファイトバックの会で起きた事を事例としてしっかり記録に残し、かつ、分析や検証、反省を試みることで、今後のフェミニズム市民運動に少しでも役立てばという思いの中でサイトをつくりました。

それでも、まだまだ足りないことはたくさんあると思うので、ぜひご意見、コメントなどをぜひいただけたらと思っています。それで議論が深まっていけば嬉しいことです。