WAN総会レポ感想

6月20日の日曜日の女性学会の後に開かれた、NPO法人WANの総会(理事会、と間違えて記載していたのを訂正しました 6/23 6:40AM)。会員の遠山日出也さんが「WAN総会に出席して」というエントリをアップされた。

遠山さんのレポートを読む限り、ユニオンとの労働争議への理事会の対応について、批判的なご意見を言われたのは、どうやら遠山さんのみだったようだ。まさに孤軍奮闘された遠山さんのご尽力には心から感謝したい。しかしながら、これだけぐだぐだった争議への理事会の対応について、遠山さんしか批判的意見が出なかったらしいという状況はどうしたことだろう。

遠山さんがすでに丁寧に反証しておられるが、理事会は、和解内容のうち、自らが謝罪をした内容だけは都合よく、公開を避けているようだ(表記が間違えていたので、訂正しました。6/23 6:40AM)。これでは、自らに都合悪いことだけは隠し、都合よいことだけは出そうとしているようにしかどうみても見えない。また、恫喝訴訟をちらつかせる内容証明を送りつけたことなどに関しても、遠山さん以外からは問題視されなかったのだろうか。くらくらするばかりだが、最低限、理事会にはもうユニオンに対してこれ以上何もせず、これで決着としてほしい。

このように、一部、自らに都合のよい情報だけは小出しにしながら、全貌を一切、総会の場で会員にさえもあかそうとしないというのは、あまりにNPOの会員、および市民への情報公開の原則に反してはいないか。そして、ネット上で活動をしている団体だというのに、ネット上のユーザーへの説明もいまだに皆無という点は、あまりに公共性が欠落しているように思う。そして、WAN理事会への要望署名を二度にわたって理事長、副理事長宛に送ったのだが、それへの何のお返事もいまだにいただけていない。「内部」(それも、会員の中でもコアな会員のみ?)のみに説明責任を果たせば十分で(これが本当にできているのかも知る由はないが)、「外」に対しては何ら説明の必要もないともし考えているとしたら、大きな勘違いだと思う。ある団体や企業における雇用をめぐる問題は、とくに争議にまで発展したような場合、当然ながらその団体や企業を運営する人たちのみならず、多くの人たちに興味をもたれて当然の事項だろう。外部の人は知った事ではない、というような論理展開では、労働裁判への支援など、内部の人しかすべきではない、というような論理につながりかねない。フェミニズムはそんなことは主張してこなかったし、むしろ正反対のはずだ。ちなみに、私はWANのウェブ会員だが、今に至るまでWAN理事会発信の何の説明も受け取った事はない。

レポを読む限り、今後のサイトにおいて、掲示板を設置する計画もあるようだ。それ自体は別にいいが(誰が管理するのかなど疑問はあるし、それが過重な無償労働を生まないことを願うばかりだが)、最低限、投稿の掲載可否基準くらいはきちんと作ってから始めてもらいたいものだ。私が6・6集会の案内をイベント案内に投稿した際、理由も提示されず掲載されず、理由を問い合わせても無視されるといった事態が、掲示板でもまた起きることはやめてほしいものだと思う。ユーザーからの質問、要望や意見への対応というのも、重要な(とくにネットを活動の場とする団体の場合)活動の一部ではないかと思うのだが。