『社会運動の戸惑い』本発売のお知らせ&斉藤正美さんのヌエックに関するエントリ
Twitterにても第一弾のご案内(別名ステマw)を流しましたが、10月末発売予定で『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』という書籍を、斉藤正美さん、荻上チキさんと共著で出すことになりました。
社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動
- 作者: 山口智美,斉藤正美,荻上チキ
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2012/10/31
- メディア: 単行本
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ここ5年ほど筆者陣は、2002〜5年頃にピークを迎え、その後もしばらく続いたフェミニズムと草の根保守運動の係争、すなわちフェミニストに「バックラッシュ」と呼ばれた動きに関して、係争の起きた地のいくつかを訪れ、フィールド調査を行ってきました。タイトルにも表れているように、フェミニズム側、そして反フェミニズムの保守運動側(バックラッシュ側)双方に聞き取りを積み重ねてきました。要するに、フェミニストである筆者が、フェミニストのみならず、論争、批判の相手だった保守側の「バックラッシャー/バックラッシュ派」の調査を行い、それに基づいて書いた本です。
この本のプロジェクトはバックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?本、そしてキャンペーンブログでの議論の積み重ね等を通じて始まったようなものです。そんなわけで、「バックラッシュ」といわれた動きへの絡みとしても、そしてこの本ができるまでの経緯からしてもネットは大変重要。しばらく放置してしまっていた「フェミニズムの歴史と理論」ブログも更新していかねばと思っております。その第一弾ということで、早速斉藤正美さんが、ヌエックについて、新たに出た「国立女性教育会館の在り方検討会」の報告書から、ヌエックをめぐる問題について考える内容のエントリをアップしています。ぜひご覧ください。『社会運動の戸惑い』中でも、ヌエックの歴史と現在について詳細に検討した章を斉藤さんが執筆しています。
この本をまとめながら(まだ作業は終わっていないw)、扱う時期的にも、ある意味内容的にも、以下の2冊の間をつなぐような本なのかもしれない、と思ったりしているところ。そのへんはまあ追々に。
- 作者: 小熊英二,上野陽子
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 安田浩一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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